2 ディレクトリ構造

標準 Python ドキュメントのソース配布物には、数多くのディレクトリが 入っています。サードパーティ製のドキュメントは、このディレクトリ構造下や 似たディレクトリ構造下におく必要はありませんが、Python ドキュメント作成 ツールを利用して新たなドキュメントを開発する際に、どこで例題やツールを 探せばよいか知っておけば便利でしょう。そこでこの節では、ディレクトリ 構造について述べます。

ドキュメントソースは通常、Doc/ をトップレベルディレクトリとして Python ソース配布物中に配置されていますが、Python ソース配布物 には全く依存していません。

Doc/ ディレクトリには、いくつかのファイルとサブディレクトリ が入っています。ファイルはREADMEMakefile を含め、 ほとんどが自明なものです。ディレクトリは以下の三つのカテゴリーに 分類されます:

ドキュメントソース
各ドキュメントの LATEX ソースは個別のディレクトリに配置されています。 ディレクトリには、各々のドキュメントを漠然と説明する短い名前がついて います:

ディレクトリ  タイトル 
api/ Python/C API
dist/ Python モジュールの配布
doc/ Python ドキュメントの作成
ext/ Python インタプリタの拡張と埋め込み
inst/ Python モジュールのインストール
lib/ Python ライブラリリファレンス
mac/ Macintosh モジュールリファレンス
ref/ Python リファレンスマニュアル
tut/ Python チュートリアル

出力書式ごとの出力ディレクトリ
ほとんどの出力書式に対して、個々の出力書式の生成を制御するMakefile が入っている、書式化されたドキュメントを格納するためのディレクトリが あります。 このカテゴリの例外となるのは Portable Document Format (PDF) および PostScript 版で、これらは paper-a4/ および paper-letter/ に配置されます (こうすることで、LATEX が生成する全ての一時ファイル は用紙サイズごとに同じ場所に置かれ、目立たなくできます)

ディレクトリ  出力書式 
html/ HTML 形式
info/ GNU info 形式
isilo/ iSilo ドキュメント (Palm OS 機器用)
paper-a4/ PDF とPostScript、A4 サイズ
paper-letter/ PDF と PostScript、US-Letter サイズ

補助ファイル群

その他のディレクトリは、様々な処理で用いられる補助ファイル群を格納 するためのものです。補助ファイル群は、共有される LATEX ドキュメントクラス、LATEX2HTML のサポートファイル、様々な ドキュメント構成要素のための雛形ファイル、書式化処理の様々な処理段階を 実現するスクリプトなどです。

ディレクトリ  内容 
commontex/ ドキュメント間で共通の文章
perl/ LATEX2HTML 処理のサポート
templates/ ソースドキュメントの例
texinputs/ LATEXスタイルファイル
tools/ 独自の処理用スクリプト

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