7.2.5.1 C 構造体としての複素数

複素数の C 構造体を引数として受理したり、戻り値として返したりする 関数は、ポインタ渡しを行うのではなく 値渡し を行うので 注意してください。これは API 全体を通して一貫しています。

Py_complex
Python 複素数オブジェクトの値の部分に対応する C の構造体です。 複素数オブジェクトを扱うほとんどの関数は、この型の構造体を 場合に応じて入力や出力として使います。構造体は以下のように 定義されています:

typedef struct {
   double real;
   double imag;
} Py_complex;

Py_complex _Py_c_sum(Py_complex left, Py_complex right)
二つの複素数の和を C の Py_complex 型で返します。

Py_complex _Py_c_diff(Py_complex left, Py_complex right)
二つの複素数の差を C の Py_complex 型で返します。

Py_complex _Py_c_neg(Py_complex complex)
複素数 complex の符号反転 C の Py_complex 型で返します。

Py_complex _Py_c_prod(Py_complex left, Py_complex right)
二つの複素数の積を C の Py_complex 型で返します。

Py_complex _Py_c_quot(Py_complex dividend, Py_complex divisor)
二つの複素数の商を C の Py_complex 型で返します。

Py_complex _Py_c_pow(Py_complex num, Py_complex exp)
指数 expnum 乗を C の Py_complex 型で返します。

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