5.1 高水準の埋め込み

Python の埋め込みの最も簡単な形式は、超高水準インタフェースの 利用です。 このインタフェースは、アプリケーションとやり取りする必要がない Python スクリプトを実行するためのものです。 例えばこれは、一つのファイル上で何らかの操作を実現するのに利用 できます。

#include <Python.h>

int
main(int argc, char *argv[])
{
  Py_Initialize();
  PyRun_SimpleString("from time import time,ctime\n"
                     "print 'Today is',ctime(time())\n");
  Py_Finalize();
  return 0;
}

上のコードでは、まず Python インタプリタを Py_Initialize() で起動し、続いてハードコードされた Python スクリプトで日付と時間の出力を実行します。 その後、Py_Finalize() の呼び出しでインタプリタを 終了し, プログラムの終了に続きます。 実際のプログラムでは、Python スクリプトを他のソース、おそらく テキストエディタルーチンやファイル、データベースから取り出したいと 考えるかもしれません。Python コードをファイルから取り出すには、 PyRun_SimpleFile() 関数を使うのがよいでしょう。 この関数はメモリを確保して、ファイルの内容をロードする手間を 省いてくれます。

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