以下のメソッドを定義して、コンテナオブジェクトを実装することができます。
コンテナは通常、(リストやタプルのような) シーケンスや、(辞書のような)
マップ型を指しますが、他のコンテナも同じように表現することができます。
最初の一連のメソッドは、シーケンスをエミュレートしたり、マップ型を
エミュレートするために使われます; その違いとして、シーケンスの場合には、
キーとして許されているのが、シーケンスの長さが N であるときの
0 <= k < N
なる整数 k か、あるいは
要素の範囲を表すスライスオブジェクトでなければならないということです。
(後方互換性のため、__getslice__() (以下参照) を
定義して、拡張されていない単純なスライスを扱うようにもできます。)
変更可能なシーケンスでは、Python の標準リストオブジェクトのように、
メソッド append()、 count()、
index()、extend()、insert()、 pop()、
remove()、reverse()、およびsort() を
提供しなければなりません。
マップ型でも、Python の標準辞書オブジェクトのように、
keys()、 values()、
items()、 has_key()、 get()、 clear()、
setdefault()、iterkeys()、 itervalues()、
iteritems()、 pop()、 popitem()、
copy()、 および update() といったメソッドをマップ型
で提供するよう推奨しています。UserDict モジュールでは、
これらのメソッドを__getitem__()、 __setitem__()、
__delitem__()、および keys() といった基本セットから
作成する上で役に立つ DictMixin クラスを提供しています。
最後に、シーケンス型では以下に述べるメソッド群 __add__()、
__radd__()、 __iadd__()、__mul__()、
__rmul__()、および __imul__() を定義して、
(シーケンス間の結合を意味する) 加算操作と (要素の繰り返しを
意味する) 乗算操作を実装しなければなりません;
__coerce__() や、その他の数値演算子を定義してはなりません。
マップでもシーケンスでも、in
演算子が有効利用できるように
__contains__() メソッドの定義を推奨します; マップ型では、
in
はhas_key() と等価でなければなりません; シーケンスでは、
シーケンス内の値にわたって検索を行わなければなりません。さらに、
マップでもシーケンスでも、コンテナ内にわたる反復操作ができるようにするため、
__iter__() を実装するよう勧めます; マップ型の場合、
__iter__() は iterkeys() と等価でなければなりません;
シーケンスの場合、シーケンス内の値にわたって反復操作を行わなければなりません。
self) |
>=
0 である整数で
返さなければなりません。また、オブジェクトが __nonzero__()
メソッドを定義しておらず、__len__() メソッドがゼロを
返す場合には、ブール演算コンテキストでは偽であるとみなされます。
self, key) |
self[key]
の値評価 (evaluation) を実現するために
呼び出されます。
シーケンスの場合、キーとして整数とスライスオブジェクトを受理できなければ
なりません。 (シーケンス型をエミュレートする場合)
負のインデクスの解釈は __getitem__() メソッド次第と
なります。key が不適切な型であった場合、TypeError
を送出してもかまいません; (負のインデクス値に対して何らかの解釈
を行った上で) key がシーケンスのインデクス集合外の値である場合、
IndexError を送出しなければなりません。
注意:
for ループでは、シーケンスの終端を正しく検出できるように
するために、不正なインデクスに対して IndexError
が送出されるものと期待しています。
self, key, value) |
self[key]
に対する代入を実現するために呼び出されます。
__getitem__() と同じ注意事項があてはまります。
このメソッドを実装できるのは、あるキーに対する値の変更をサポートしているか、
新たなキーを追加できるようなマップの場合と、ある要素を置き換えることができる
シーケンスの場合だけです。不正な key に対しては、__getitem__()
メソッドと同様の例外の送出を行わなければなりません。
self, key) |
self[key]
の削除を実現するために呼び出されます。
__getitem__() と同じ注意事項があてはまります。
このメソッドを実装できるのは、キーの削除をサポートしているマップの場合と、
要素を削除できるシーケンスの場合だけです。
不正な key に対しては、__getitem__()
メソッドと同様の例外の送出を行わなければなりません。
self) |
イテレータオブジェクトでもこのメソッドを実装する必要があります; イテレータの場合、自分自身を返さなければなりません。イテレータオブジェクト に関するより詳細な情報は、 Python ライブラリリファレンス の ``イテレータ型'' を参照してください。
メンバシップテスト演算子 (in および not in) は通常、 シーケンスに渡る反復処理を使って実装されます。しかし、コンテナオブジェクト で以下の特殊メソッドを定義して、より効率的な実装を行ったり、オブジェクト がシーケンスでなくてもよいようにできます。
self, item) |
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