最初のチェックアウト

たいていの場合、Subversionはリポジトリからプロジェクトを チェックアウト することで始まります。 リポジトリをチェックアウトすると あなたのマシンにはリポジトリの作業コピーができます。 このコピーはコマンドラインで指定したSubversionリポジトリの HEAD (最新のリビジョン) になります:

$ svn checkout http://svn.collab.net/repos/svn/trunk
A  trunk/subversion.dsw
A  trunk/svn_check.dsp
A  trunk/COMITTERS
A  trunk/configure.in
A  trunk/IDEAS
…
Checked out revision 2499.

上の例はtrunkディレクトリのチェックアウトでしたが、チェックアウトの URL中にサブディレクトリを指定することでどのような深い階層にある サブディレクトリも簡単にチェックアウトできます:

$ svn checkout http://svn.collab.net/repos/svn/trunk/doc/book/tools
A  tools/readme-dblite.html
A  tools/fo-stylesheet.xsl
A  tools/svnbook.el
A  tools/dtd
A  tools/dtd/dblite.dtd
…
Checked out revision 2499.

Subversionは 「ロック・修正・ロック解除」 のかわりに 「コピー・修正・マージ」 モデルを使うので (章 2. 基本概念)、すでに作業コピーのファイルやディレクトリ に対して変更する準備ができています。作業コピーはあなたのシステムに ある他のファイルやディレクトリのようなものです。編集したり変更を 加えたり移動することもできますし、作業コピー全体を削除してから、その ことを忘れてしまうこともできます。

注意

作業コピーは「システム中のほかのファイルやディレクトリ の集まり」となんら変わることはありませんが、作業コピー中のファイル やディレクトリを編成しなおした場合には常にSubversionにそのことを知らせ なくてはなりません。もし作業コピー中のファイル、ディレクトリをコピーまたは 移動したい場合には、オペレーティングシステムで用意されているコピーや 移動コマンドを使うかわりにsvn copysvn move を使ってください。この章の後のほうでこれについてもっと詳しく 説明します。

新しいファイルやディレクトリを作ったり、既に存在するものを 変更したりした結果をコミットする用意が できるまで、何をやろうと Subversionサーバに追加報告する必要はまったく ありません。

リポジトリのURLを唯一の引数として作業コピーをチェックアウトする こともできますが、リポジトリURLの後に、ディレクトリを指定することも できます。この場合、指定した新規のディレクトリ中に作業コピーを作ろうとします。 たとえば:

$ svn checkout http://svn.collab.net/repos/svn/trunk subv
A  subv/subversion.dsw
A  subv/svn_check.dsp
A  subv/COMITTERS
A  subv/configure.in
A  subv/IDEAS
…
Checked out revision 2499.

これは、既にやったような trunk という名前のディレクトリのかわりに subv という名前のディレクトリに、作業コピーを作ります。