この本全体を通じて、Subversion は Subversion リポジトリのバージョン管 理されている資源を特定するために URL を使います。ほとんどの場所ではこ のようなURL は標準的な構文が利用され、サーバ名とポート番号をその URL の一部として指定することができるようになっています:
$ svn checkout http://svn.example.com:9834/repos …
しかし Subversion の URL には、注意しなくてはならないような微妙な記述
の仕方もあります。たとえば file:
によるアクセス法を
含むような URL の場合、規約により localhost
という
名前のサーバ名を指定するか、あるいはまったくサーバ名を指定しないかのど
ちらかを選択しなくてはなりません:
$ svn checkout file:///path/to/repos … $ svn checkout file://localhost/path/to/repos …
また Windows プラットフォームで file:
構文を使うユー
ザは同じマシン上にあるが、クライアントのカレントドライブとは別のドライ
ブにあるリポジトリにアクセスするためには公式的なものとはされていません
が 「標準的な」構文を使う必要があります。以下の URL 構文の
どちらか一方を使うとうまくアクセスできます。ここで
X
はリポジトリのあるドライブです。
C:¥> svn checkout file:///X:/path/to/repos … C:¥> svn checkout "file:///X|/path/to/repos" …
二番目の構文では URL を引用符でくくることで縦棒の文字がパイプの意味に 解釈されないようにする必要があります。また URL は Windows の標準ではバッ クスラッシュを使うパスの区切りの文字に通常のスラッシュ文字を使うことに も注意してください。
最後に、Subversion クライアントは必要に応じてちょうど Web ブラウザがや るような具合に自動的に URL をエンコードすることにも注意してください。 たとえば、 URL が空白あるいは上位の ASCII 文字が含まれている場合:
$ svn checkout "http://host/path with space/project/espa単a"
… Subversion は安全に表示できる文字に変換して、あなた自身がそのように 入力したかのように動作します:
$ svn checkout http://host/path%20with%20space/project/espa%C3%B1a
URL が空白を含む場合、引用符の中にあることを確認してください。これでシェ ルは svnプログラムに対してその文字列全体が単一の引 数であるものとして扱うことができるようになります。