6.7 モジュール特有のマークアップ

この節で説明しているマークアップは、記述対象のモジュールに関する 情報を提供するために使います。このマークアップは、モジュールを説明 している節の先頭でよく使います。典型的な例は、以下のようになります:

\section{\module{spam} ---
         SPAM 機能へのアクセス}

\declaremodule{extension}{spam}
  \platform{Unix}
\modulesynopsis{\UNIX の SPAM 機能へのアクセス手段。}
\moduleauthor{Jane Doe}{jane.doe@frobnitz.org}

Python のパッケージ -- ひとまとまりの単位として 記述できるようなモジュールの集合 -- は、モジュールと同じ マークアップを使って解説します。パッケージ内のモジュール名は ``完全限定 (fully qualified)'' 形式で入力せねばなりません (つまり、パッケージ名を含めねばなりません)。 例えば、 ``bar'' というパッケージ内の ``foo'' というモジュールは \module{bar.foo} と書き、リファレンスの先頭は以下のように なります:

\section{\module{bar.foo} ---
         \module{bar} パッケージ内のモジュール}

\declaremodule{extension}{bar.foo}
\modulesynopsis{\module{bar} パッケージ内の小さなモジュール}
\moduleauthor{Jane Doe}{jane.doe@frobnitz.org}

パッケージの名前もまた、\module でマークします。

\declaremodule [key]{type}{name}
二つのパラメタ: モジュールの種類 ("standard"、"builtin"、 "extension"、または"") と、モジュールの名前を必要とします。 この節にリンクを張ったり参照を行ったりするための ``キー'' によっては、 オプションのパラメタを指定せねばなりません。 ``キー'' は、モジュールの名前にアンダースコアが入っている場合にのみ 用い、モジュール名からアンダースコアを取り除いた名前でなければなりません。 type パラメタは上に述べた値のいずれかでなければならず、そうでない 値を指定するとエラーが出力されるので注意してください。 パッケージに入っているようなモジュールの場合、name パラメタには 完全限定形式の名前を指定せねばなりません。 このマクロはモジュールを紹介する\section の先頭に置かねば なりません。

\platform {specifier}
モジュールの可搬性について述べるために使います。specifier は モジュールを利用できるようなプラットフォームを指定するキーをコンマで 区切ったリストです。キーは短い識別子にします; 実際に使われている例には "IRIX"、"Mac"、"Windows"、"Unix" があります。 あるプラットフォームを表す場合、すでに使われているキーがあるなら、 それを使うようにするのが重要です。この情報は、モジュール索引や、 HTML形式、GNU info 形式の出力における注釈情報に使われます。

\modulesynopsis {text}
text はモジュールの短い ``一行の'' 説明で、各章の紹介の一部 として使われることがあります。このマクロは \declaremodule の後ろに配置せねばなりません。モジュールの概要は、 \localmoduletable マクロによって挿入される一覧表の 内容を構築する際に使われます。マークアップを行った場所では 何のテキストも生成されません。

\moduleauthor {name}{email}
このマクロはモジュールの作者についての情報を符号化するために使われます。 現在は出力生成に使われていませんが、モジュールの起源を判断する際に 役立つはずです。

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