5.2.12 進んだ使い方

doctest をどのように動作させるかを制御する、いくつかのモジュール レベルの関数が利用できます。

debug( module, name)
doctest を含む単一のドキュメンテーション文字列をデバッグします。

デバッグしたいドキュメンテーション文字列の入った module (またはドットで区切ったモジュール名) と、(モジュール内の) デバッグしたいドキュメンテーション文字列を持つオブジェクトの name を指定してください。

doctest の例が展開され (testsource() 関数を参照してください)、 一次ファイルに書き込まれます。次に Python デバッガ pdb がこのファイルに対して起動されます。 バージョン 2.3 で 新たに追加 された仕様です。

testmod( )
この関数は doctest への基本的なインタフェース提供します。 この関数は Tester のローカルなインスタンスを生成し、 このクラスの適切なメソッドを動作させ、結果をグローバルな Tester インスタンスである master に統合します。

testmod() が提供するよりも細かい制御を行うには、 Tester のインスタンスを自作のポリシで作成するか、 master のメソッドを直接呼び出します。詳細は Tester.__doc__ を参照してください。

testsource( module, name)
doctest の例をドキュメンテーション文字列から展開します。

展開したいテストの入った module (またはドットで区切られた モジュールの名前) と、展開したいテストの入った docstring を 持つオブジェクトの (モジュール内の) name を与えます。

doctest 内の例は Python コードの入った文字列として返されます。 例中での予想される出力のブロックは Python のコメントに変換 されます。 バージョン 2.3 で 新たに追加 された仕様です。

DocTestSuite( [module])
モジュールにおける doctest のテストプログラムを unittest.TestSuite に変換します。

返される TestSuite は unittest フレームワークで動作する ためのもので、モジュール内の各 doctest を走らせます。 doctest のいずれかが失敗すると、生成された unittest が失敗し、 該当するテストを含むファイルと (時に近似の) 行番号を表示する DocTestTestFailure 例外が送出されます。

オプションの module 引数はテストするモジュールを与えます。 この値はモジュールオブジェクトか (場合によってはドットで区切られた) モジュール名となります。指定されていなければ、この関数を呼び出している モジュールが使われます。

unittest モジュールが TestSuite を 利用する数多くの方法のうちの一つを使った例を以下に示します:

    import unittest
    import doctest
    import my_module_with_doctests

    suite = doctest.DocTestSuite(my_module_with_doctests)
    runner = unittest.TextTestRunner()
    runner.run(suite)

バージョン 2.3 で 新たに追加 された仕様です。 警告: この関数は現在のところ M.__test__ を検索せず、 その検索テクニックはあらゆる点で testmod() と合致しません。 将来のバージョンではこれら二つを収斂させる予定です。

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