6.29.1 Logger オブジェクト

ロガーは以下の属性とメソッドを持ちます。ロガーを直接インスタンス化 することはできず、常にモジュール関数 logging.getLogger(name) を介してインスタンス化するので注意してください。

propagate
この値の評価結果が偽になる場合、ログ記録しようとするメッセージは このロガーに渡されず、また子ロガーから上位の (親の) ロガーに 渡されません。コンストラクタはこの属性を 1 に設定します。

setLevel( lvl)
このロガーの閾値を lvl に設定します。ログ記録しようとする メッセージで、lvl よりも深刻でないものは無視されます。 ロガーが生成された際、レベルは NOTSET (全てのメッセージ がルートロガーで処理されるか、非ルートロガーの場合には親ロガーに 処理を代行させる) に設定されます。

isEnabledFor( lvl)
深刻さが lvl のメッセージが、このロガーで処理されることに なっているかどうかを示します。このメソッドはまず、 logging.disable(lvl) で設定されるモジュールレベル の深刻さレベルを調べ、次にロガーの実効レベルを getEffectiveLevel() で調べます。

getEffectiveLevel( )
このロガーの実効レベルを示します。NOTSET 以外の値が setLevel() で設定されていた場合、その値が返されます。 そうでない場合、NOTSET 以外の値が見つかるまでロガーの 階層をルートロガーの方向に追跡します。見つかった場合、その値が 返されます。

debug( msg[, *args[, **kwargs]])
レベル DEBUG のメッセージをこのロガーで記録します。 msg はメッセージの書式化文字列で、argsmsg に 取り込むための引数です。キーワード引数 kwargs から調べる引数は exc_info だけです。この値が偽でない場合、ログメッセージに 例外情報を追加します。(sys.exc_info() で得られるような) タプルの例外情報を指定した場合、その値を使います。それ以外の 場合、sys.exc_info() を呼び出して例外情報を取得します。

info( msg[, *args[, **kwargs]])
レベル INFO のメッセージをこのロガーで記録します。 引数は debug() と同じように解釈されます。

warning( msg[, *args[, **kwargs]])
レベル WARNING のメッセージをこのロガーで記録します。 引数は debug() と同じように解釈されます。

error( msg[, *args[, **kwargs]])
レベル ERROR のメッセージをこのロガーで記録します。 引数は debug() と同じように解釈されます。

critical( msg[, *args[, **kwargs]])
レベル CRITICAL のメッセージをこのロガーで記録します。 引数は debug() と同じように解釈されます。

log( lvl, msg[, *args[, **kwargs]])
整数で表したレベル lvl のメッセージをこのロガーで記録します。 その他の引数は debug() と同じように解釈されます。

exception( msg[, *args])
レベル ERROR のメッセージをこのロガーで記録します。 引数は debug() と同じように解釈されます。 例外情報はログメッセージに追加されます。このメソッドは 例外ハンドラからのみ呼び出されます。

addFilter( filt)
指定されたフィルタ filt をこのロガーに追加します。

removeFilter( filt)
指定されたフィルタ filt をこのロガーから除去します。

filter( record)
このロガーのフィルタをレコード (record) に適用し、レコードが フィルタを透過して処理されることになる場合には真を返します。

addHandler( hdlr)
指定されたハンドラ hdlr をこのロガーに追加します。

removeHandler( hdlr)
指定されたハンドラ hdlr をこのロガーから除去します。

findCaller( )
呼び出し元のソースファイル名と行番号を調べます。ファイル名と行番号 を 2 要素のタプルで返します。

handle( record)
レコードをこのロガーおよびその上位ロガーに (propagate の 値が偽になるまで) さかのぼった関連付けられている全てのハンドラに渡して 処理します。このメソッドはソケットから受信した逆 pickle 化された レコードに対してもレコードがローカルで生成された場合と同様に用いられます。 filter() によって、ロガーレベルでのフィルタが適用されます。

makeRecord( name, lvl, fn, lno, msg, args, exc_info)
このメソッドは、特殊な LogRecord インスタンスを生成する ためにサブクラスでオーバライドできるファクトリメソッドです。

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