2.3.7 set(集合) 型

set オブジェクトは順序付けされていない普遍の変数のコレクションです。 よくある使い方には、メンバーシップのテスト、数列から重複を削除する、 そして論理積、論理和、差集合、対称差など数学的演算の計算が含まれます。 バージョン 2.4 で 新たに追加 された仕様です。

他のコレクションと同様、 setsは x in setlen(set)および for x in set をサポートします。順序を持たないコレクションとして、setsは要素の位置と (要素の)挿入位置を保持しません。したがって、setsはインデックス、スライス、 その他の数列的な振る舞いをサポートしません。

set および frozensetという、2つの組み込みset型があります。 set は変更可能な -- add()remove()のような メソッドを使って内容を変更できます。変更可能なため、ハッシュ値を持たず、また 辞書のキーや他のsetの要素として用いることができません。frozenset 型は 変更不能であり、ハッシュ化可能で -- 一度作成されると内容を改変することが できません。一方で辞書のキーや他のsetの要素として用いることができます。

set および frozenset のインスタンスは、以下の演算を提供します。

Operation Equivalent Result
len(s) set s の基数
x in s s のメンバに x があるか調べる
x not in s s のメンバに x がないか調べる
s.issubset(t) s <= t ts の全ての要素が含まれるか調べる
s.issuperset(t) s >= t st の全ての要素が含まれるか調べる
s.union(t) s | t stに含まれるすべての要素を持った新しいsetを作成
s.intersection(t) s & t st共通に含まれる要素を持った新しいsetを作成
s.difference(t) s - t s には含まれるが tには含まれない要素を持った新しいsetを作成
s.symmetric_difference(t) s ^ t stのうち、両者には含まれない要素を持った新しいsetを作成
s.copy() sの浅いコピーを持った新しいsetを作成

注意すべき点として、演算子ではないバージョンのメソッド union()intersection()、+difference()symmetric_difference()issubset()および issuperset()はどの種類のiterableでも引数として 受け入れます。対照的に、(それぞれのメソッドに)対応する演算子は引数にsets型を 要求します。これはより読みやすいset('abc').intersection('cbs') という構文を 優先して set('abc') & 'cbs' というような、エラーになりがちな構文を除外します。

setfrozensetの両者とも、setsとsetsの比較をサポートしています。 もし、あるいは少なくともそれぞれのsetsの全ての要素が他のsetsに含まれている (それぞれのsetsがもう片方のサブセットである)場合、2つのsetsは等しいと言えます。 もし、あるいは少なくとも1つめのsetが2つめのsetの厳密なサブセットである (サブセットではあるが等しくない)場合、setは他のsetより小さいと言えます。 もし、あるいは少なくとも1つめのsetが2つめのsetの厳密なスーパーセットである (スーパーセットではあるが等しくない)場合、setは他のsetより大きいと言えます。

set のインスタンスはfrozenset のインスタンスと、そのメンバを基に 比較されます。例えば "set('abc') == frozenset('abc')" は Trueを返します。

サブセットと同一性の比較は完全な順序付け関数によって一般化されません。 例えば、どのような連結されていない2つのsetsが、等しくもなく、もう一方のサブセットでも なければ、以下のコードの 全てFalseを返します。 a<ba==ba>b

それに応じて、setsは __cmp__ メソッドを実装していません。

setsが部分的な順序付け(サブセットの関係)しか定義していないことから、 list.sort() メソッドの結果は不確定のsetsのリストとなります。

setfrozensetのインスタンスを混在させたバイナリ演算は 結果を1つめのオペランドの型で返します。例えば "frozenset('ab') | set('bc')" は、frozensetのインスタンスを返します。

以下の表はsetで可能なリスト操作です。これらの操作は変更不能な frozenset のインスタンスには適用されません。

Operation Equivalent Result
s.update(t) s |= t t の要素を追加したset s を返します。
s.intersection_update(t) s &= t t にも含まれる要素を保持したset s を返します。
s.difference_update(t) s -= t t に含まれる要素を削除したset s を返します。
s.symmetric_difference_update(t) s ^= t st に含まれているが、共通して含まれていない要素を持った set s を返します。
s.add(x) set s に要素 x を追加します
s.remove(x) set s から要素 x を削除します。要素が存在しない場合は KeyError を投げます
s.discard(x) set s に要素 x が存在していれば削除します
s.pop() s から、任意の要素を返してその要素を削除します。空の場合は KeyError を投げます
s.clear() set s から全ての要素を削除します

注意すべき点として、演算子ではないバージョンのメソッド update()intersection_update()difference_update() および symmetric_difference_update() は、どんなiterableでも引数として 受け入れます。

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