2.4.1 IC オブジェクト

ICオブジェクトはマップ型のインターフェースを持っているので、 メールアドレスの取得は単にic['MailAddress'] でできます。 値の代入もでき、設定ファイルのオプションを変更できます。

このモジュールは各種のデータ型を知っていて、IC内部の表現を「論理的な」 Python データ構造に変換します。ic モジュールを単体で実行すると、 テストプログラムが実行されて ICデータベースにある全てのキーと値のペアを リスト表示するので、文書代わりになります。

モジュールがデータの表現方法を推測できなかった場合、data 属性に生のデータが入ったICOpaqueData 型のインスタンスを返します。 この型のオブジェクトも代入に利用できます。

ICには辞書型のインターフェースの他にも以下のようなメソッドが あります。

launchurl( url[, hint])
与えられたURLを解析し、適切なアプリケーションを起動してURLを渡します。省 略可能なhintは、'mailto:'などのスキーム名で、不完全なURLはこ のスキームにあわせて補完します。hint を指定していない場合、 不完全なURLは無効になります。

parseurl( data[, start[, end[, hint]]])
data の中からURLを検索し、URLの開始位置、終了位置、URLそのものを 返します。オプションの引数startend を使うと検索範囲を制限 できます。例えば、ユーザーが長いテキストフィールドをクリックした場合に、 このルーチンにテキストフィールド全体とクリック位置start を渡すことで、 ユーザーがクリックした場所にある URL 全体を返させられます。 先に述べたように、hintはオプションで、不完全なURLを補完するための スキームです。

mapfile( file)
file に対するマッピングエントリを返します。file には ファイル名かmacfs.FSSpec() の戻り値を渡せます。実在 しないファイルであってもかまいません。

マッピングエントリは(version, type, creator, postcreator, flags, extension, appname, postappname, mimetype, entryname) からなるタプルで返されます。version はエントリーのバージョン番号、 type は4文字のファイルタイプ、creator は 4 文字の クリエータタイプ、postcreator はファイルのダウンロード後に オプションとして起動され、後処理を行うアプリケーションの 4 文字 のクリエータコードです。flags は、転送をバイナリで行うかアスキー で行うか、などの様々なフラグビットからなる値です。 extensionはこのファイルタイプに対するファイル名の拡張子、 appnameはファイルが属するアプリケーションの印字可能な名前、 postappnameは後処理用アプリケーション、 mimetypeはこのファイルのMIMEタイプ、最後のentrynameは このエントリの名前です。

maptypecreator( type, creator[, filename])
4文字のtypecreator コードを持つファイルに対するマッピン グエントリを返します。(クリエータが '????' であるような場合に) 正しいエントリが見つかりやすいようにオプションのfilename を指定 できます。

マッピングエントリーはmapfileと同じフォーマットで返されます。

settypecreator( file)
実在のファイルfile に対して、拡張子に基づいて適切なクリエータと タイプを設定します。file の指定は、ファイル名でも macfs.FSSpec() の戻り値でもかまいません。変更は Finder に 通知されるので、Finder 上のアイコンは即座に更新されます。
ご意見やご指摘をお寄せになりたい方は、 このドキュメントについて... をご覧ください。