4.1.4 撤廃された文字列関数

以下の一連の関数は、文字列型や Unicode 型のオブジェクトのメソッドとしても 定義されています; 詳しくは ``文字列型のメソッド'' (2.3.6)を 参照してください。 ここに挙げた関数は Python 3.0 で削除されることはないはずですが、 撤廃された関数とみなして下さい。このモジュールで定義されている関数は以下の 通りです:

atof( s)
リリース 2.0 で撤廃されました。 組み込み関数 float() を使ってください。

文字列を浮動小数点型の数値に変換します。文字列は Python における 標準的なの浮動小数点リテラルの文法に従っていなければなりません。 先頭に符号("+" または "-")が付くのは構いません。 この関数に文字列を渡した場合は、組み込み関数 float() と同じように振舞います。

注意: 文字列を渡した場合、根底にある C ライブラリによって NaN や Infinity を返す場合があります。 こうした値を返させるのがどんな文字列の集合であるかは、全て C ライブラリに依存しており、ライブラリによって異なると知られています。

atoi( s[, base])
リリース 2.0 で撤廃されました。 組み込み関数 int() を使ってください。

文字列 s を、base を基数とする整数に変換します。 文字列は 1 桁またはそれ以上の数字からなっていなければなりません。 先頭に符号 ("+" または "-") が付くのは構いません。 base のデフォルト値は 10 です。 base が 0 の場合、 (符号を剥ぎ取った後の) 文字列の先頭にある文字列に従ってデフォルトの 基数を決定します。"0x" か "0X" なら 16、"0" なら 8、 その他の場合は 10 が基数になります。base が 16 の場合、先頭の "0x" や "0X" が付いていても受け付けますが、必須ではありません。 文字列を渡す場合、この関数は組み込み関数 int() と同じように 振舞います。 (数値リテラルをより柔軟に解釈したい場合には、組み込み関数 eval() を使ってください。)

atol( s[, base])
リリース 2.0 で撤廃されました。 組み込み関数 long() を使ってください。

文字列 s を、base を基数とする長整数に変換します。 文字列は 1 桁またはそれ以上の数字からなっていなければなりません。 先頭に符号 ("+" または "-") が付くのは構いません。 baseatoi() と同じ意味です。基数が 0 の場合を 除き、文字列末尾に "l" や"L" を付けてはなりません。 base を指定しないか、10 を指定して文字列を渡した場合には、 この関数は組み込み関数 long() と同じように振舞います。

capitalize( word)
先頭文字だけ大文字にした word のコピーを返します。

expandtabs( s[, tabsize])
現在のカラムと指定タブ幅に従って文字列中のタブを展開し、 一つまたはそれ以上のスペースに置き換えます。文字列中に改行が出現する たびにカラム番号は 0 にリセットされます。 この関数は、他の非表示文字やエスケープシーケンスを解釈しません。 タブ幅のデフォルトは 8 です。

find( s, sub[, start[,end]])
s[start:end] の中で、部分文字列 sub が 完全な形で入っている場所のうち、最初のものを s のインデクスで 返します。見つからなかった場合は -1 を返します。 startend のデフォルト値、および、負の値を指定した 場合の解釈は文字列のスライスと同じです。

rfind( s, sub[, start[, end]])
find() と同じですが、最後に見つかったもののインデックスを返 します。

index( s, sub[, start[, end]])
find() と同じですが、部分文字列が見つからなかったときに ValueError を送出します。

rindex( s, sub[, start[, end]])
rfind() と同じですが、部分文字列が見つからなかったときに ValueError 送出します。

count( s, sub[, start[, end]])
s[start:end] における、部分文字列 sub の (重複しない) 出現回数を返します。startend のデフォルト値、 および、負の値を指定した場合の解釈は文字列のスライスと同じです。

lower( s)
s のコピーを大文字を小文字に変換して返します。

split( s[, sep[, maxsplit]])
文字列s 内の単語からなるリストを返します。オプションの第二引数 sep を指定しないか、またはNone にした場合、 空白文字 (スペース、タブ、改行、リターン、改頁) からなる任意の文字列 で単語に区切ります。sepNone 以外の値に指定した場合、 単語の分割に使う文字列の指定になります。戻り値のリストには、 文字列中に分割文字列が重複せずに出現する回数より一つ多い要素が 入るはずです。オプションの第三引数 maxsplit はデフォルトで 0 です。 この値がゼロでない場合、最大でも maxsplit 回の分割しか行わず、 リストの最後の要素は未分割の残りの文字列になります (従って、リスト中の 要素数は最大でもmaxsplit+1 です)。

空文字列に対する分割を行った場合の挙動は sep の値に依存します。 sep を指定しないかNone にした場合、結果は空のリストに なります。 sep に文字列を指定した場合、空文字列一つの入った リストになります。

rsplit( s[, sep[, maxsplit]])
s 中の単語からなるリストを s の末尾から検索して生成し 返します。関数の返す語のリストは全ての点で split() の 返すものと同じになります。ただし、オプションの第三引数 maxsplit をゼロでない値に指定した場合には必ずしも同じにはなりません。 maxsplit がゼロでない場合には、最大でmaxsplit 個の 分割を 右端から 行います - 未分割の残りの文字列はリストの 最初の要素として返されます (従って、リスト中の要素数は最大でも maxsplit+1 です)。 バージョン 2.4 で 新たに追加 された仕様です。

splitfields( s[, sep[, maxsplit]])
この関数は split() と同じように振舞います。 (以前は split() は単一引数の場合にのみ使い、splitfields() は引数2つの場合でのみ使っていました)。

join( words[, sep])
単語のリストやタプルを間にsep を入れて連結します。 sep のデフォルト値はスペース文字 1 つです。 "string.join(string.split(s, sep), sep)" は 常に s になります。

joinfields( words[, sep])
この関数は join() と同じふるまいをします (以前は、 join() を使えるのは引数が 1 つの場合だけで、 joinfields() は引数2つの場合だけでした)。 文字列オブジェクトには joinfields() メソッドがないので 注意してください。代わりに join() メソッドを使ってください。

lstrip( s[, chars])
文字列の先頭から文字を取り除いたコピーを生成して返します。 chars を指定しない場合や None にした場合、 先頭の空白を取り除きます。charsNone 以外の値にする場合、 chars は文字列でなければなりません。 バージョン 2.2.3 で 変更 された仕様: chars パラメタを追加しました。 初期の 2.2 バージョンでは、chars パラメータを渡せませんでした

rstrip( s[, chars])
文字列の末尾から文字を取り除いたコピーを生成して返します。 chars を指定しない場合や None にした場合、 末尾の空白を取り除きます。charsNone 以外の値にする場合、 chars は文字列でなければなりません。 バージョン 2.2.3 で 変更 された仕様: chars パラメタを追加しました。 初期の 2.2 バージョンでは、chars パラメータを渡せませんでした

strip( s[, chars])
文字列の先頭と末尾から文字を取り除いたコピーを生成して返します。 chars を指定しない場合や None にした場合、 先頭と末尾の空白を取り除きます。charsNone 以外に指定する 場合、chars は文字列でなければなりません。 バージョン 2.2.3 で 変更 された仕様: chars パラメタを追加しました。 初期の 2.2 バージョンでは、chars パラメータを渡せませんでした

swapcase( s)
s の大文字と小文字を入れ替えたものを返します。

translate( s, table[, deletechars])
s の中から、 (もし指定されていれば) deletechars に入っている 文字を削除し、table を使って文字変換を行って返します。 table は 256 文字からなる文字列で、各文字はそのインデクスを序数と する文字に対する変換先の文字の指定になります。

upper( s)
s に含まれる小文字を大文字に置換して返します。

ljust( s, width)
rjust( s, width)
center( s, width)
文字列を指定した文字幅のフィールド中でそれぞれ左寄せ、右寄せ、中央寄せ します。これらの関数は指定幅になるまで文字列 s の左側、右側、および 両側のいずれかにスペースを追加して、少なくとも width 文字からなる 文字列にして返します。文字列を切り詰めることはありません。

zfill( s, width)
数値を表現する文字列の左側に、指定の幅になるまでゼロを付加します。符号付きの 数字も正しく処理します。

replace( str, old, new[, maxreplace])
s 内の部分文字列 old を全て new に置換したものを返し ます。 maxreplace を指定した場合、最初に見つかった maxreplace 個分だけ置換します。

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