20.1.1 Tkinter モジュール

ほとんどの場合、本当に必要となるのは Tkinter モジュールだけ ですが、他にもいくつかの追加モジュールを利用できます。 Tk インタフェース自体は _tkinter と言う名前の バイナリモジュール内にあります。 このモジュールに入っているのは Tk への低水準のインタフェースであり、 プリケーションプログラマが直接使ってはなりません。 _tkinter は通常共有ライブラリ (や DLL) になっていますが、 Python インタプリタに静的にリンクされていることもあります。

Tk インタフェースモジュールの他にも、Tkinter には Python モジュールが数多く入っています。最も重要なモジュールは、 Tkinter 自体と Tkconstants と呼ばれるモジュール の二つです。前者は自動的に後者を import するので、以下のように 一方のモジュールを import するだけで Tkinter を使えるようになります:

import Tkinter

あるいは、よく使うやり方で:

from Tkinter import *

のようにします。

クラス Tk( screenName=None, baseName=None, className='Tk', useTk=1)
Tk クラスは引数なしでインスタンス化します。 これは Tk のトップレベルウィジェットを生成します。 通常、トップレベルウィジェットはアプリケーションのメインウィンドウに なります。それぞれのインスタンスごとに固有の Tcl インタプリタが関連 づけられます。 バージョン 2.4 で 変更 された仕様: useTk パラメタが追加されました

Tcl( screenName=None, baseName=None, className='Tk', useTk=0)
Tcl はファクトリ関数で、Tk クラスで生成するオブジェクト とよく似たオブジェクトを生成します。ただし Tk サブシステムを初期化 しません。この関数は、余分なトップレベルウィンドウを作る必要がなかったり、 (X サーバを持たない Unix/Linux システムなどのように) 作成できない環境に おいて Tcl インタプリタを駆動したい場合に便利です。 Tcl で生成したオブジェクトに対してloadtk メソッドを 呼び出せば、トップレベルウィンドウを作成 (して、Tk サブシステムを 初期化) します。 バージョン 2.4 で 新たに追加 された仕様です。

Tk をサポートしているモジュールには、他にも以下のようなモジュールが あります:

ScrolledText
垂直スクロールバー付きのテキストウィジェットです。

tkColorChooser
ユーザに色を選択させるためのダイアログです。

tkCommonDialog
このリストの他のモジュールが定義しているダイアログの基底クラスです。

tkFileDialog
ユーザが開きたいファイルや保存したいファイルを指定できるようにする 共通のダイアログです。

tkFont
フォントの扱いを補助するためのユーティリティです。

tkMessageBox
標準的な Tk のダイアログボックスにアクセスします。

tkSimpleDialog
基本的なダイアログと便宜関数 (convenience function) です。

Tkdnd
Tkinter 用のドラッグアンドドロップのサポートです。 実験的なサポートで、Tk DND に置き替わった時点で撤廃されるはずです。

turtle
Tk ウィンドウ上でタートルグラフィックスを実現します。

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